透析を受けている皆様へ 下肢閉塞性動脈硬化症について

下肢閉塞性動脈硬化症の検査

下肢閉塞性動脈硬化症を発見・診断するために、身体的な負担が少なく外来で短時間に実施できる検査があります。
気になる症状があったら、主治医に相談してみましょう。

問診・触診

触診では、足の動脈を皮膚の上からさわって、脈が触れるか確認します。 脈が弱かったり、触れない場合は、 足の動脈に狭窄や閉塞があると考えられます。

ABI測定(足関節上腕血圧比測定)

腕と足首の血圧を測り、腕に比べて足首の血圧が低い場合は、下肢閉塞性動脈 硬化症が疑われます。 また、足の血圧の方が腕よりも特に高い場合(1.3倍以上)は、動脈の石灰化が起こっている可能性があります。

SPP測定(皮膚灌流圧測定)

透析を受けている方は血管石灰化のために、足首などの血圧が正しく測定できないことがあります。 SPP測定は、皮膚表面の毛細血管の流れを確認する検査であり、石灰化の影響を受けずに、下肢閉塞性動脈硬化症の重症度を評価できます。 実際には、足の甲や裏の皮膚にセンサーをあて、血圧計カフを巻いて固定します。そしてカフを加圧し、皮膚表面の血液が流れはじめる圧を測定します。

ポイント

これらの検査で異常がみられたら、CT、エコー、MRI、血管造影など、血管の狭窄や閉塞の部位と程度を確認するための検査を行い、治療の方針をたてていきます。

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